煌びやかな装束と馬の祭りに関わる思い出
京都駅から新快速に揺られ、山並みが見え隠れする沿線を眺めながら、心は次第に高揚する。小さな集落には、のぼり旗がはためき、あちこちで手作り看板が誘う。
目的は噂に聞く、兵庫県の馬の祭り。古びた駅舎から歩くこと数十分、木立を抜けた先、期待以上の空間が広がる。
秋色が深まった野原には、白木で作られた柵が囲む場所が設けられ、遠くで蹄が響く。まもなく、煌びやかな装束をまとった方達と共に、動物達が静かに姿を現す。
息を呑む瞬間、見つめる観客席からは、思わずため息がこぼれる。ここが兵庫県の馬の祭り中心舞台だと、すぐ分かるよ。
長年受け継がれてきた伝統の重みが、背筋にぞくぞくと伝わる。観衆も静けさと興奮の狭間で息を合わせます。
横で話しかけてくれた世話役は、小さかった頃に駆け回った、兵庫県の馬の祭りに関わる思い出を、懐かしげに語ってくれた。
目を閉じて深呼吸し、余韻をバッチリと胸に刻み、電車で帰路へつく。駅前で買った甘い饅頭を、ひと口ほおばりながら、駅弁も買うつもりよ。